山行記録/個人山行/2014/1/9-10/八ヶ岳・阿弥陀岳南稜

Last-modified: 2014-01-20 (月) 08:41:29 (1673d)
山域八ヶ岳・阿弥陀岳南稜
日程2014年1月9日-10日
メンバーL:たまきち、OZ


26.jpg


レポート

阿弥陀岳南稜行ってきました。

秋からOZ育成計画に勤しんでる。鋸縦走・岩トレ・雪山と積んできたので雪稜デビューに挑戦だ。 先月は悪天で中止、今回もばっちりではないが不毛に終わりたくないので、八ヶ岳には出発することにする。行者ベースでそこらを歩く、でも構わない。 

雨の東京を出発。今夜は八ヶ岳山荘で仮眠の予定。小淵沢を降りると積雪10cmほど。まあ美濃戸口までなら問題ないでしょう、っと思ってたら大変だった。明日はここから脱出できないかも? 舟山十字路は到底無理だと確信。赤岳主稜だなと考えながら就寝。が、天気は良いので取り敢えず向かう。やはりスタックして進めず。後のことを考えてもチェーン巻いておくことにする、四苦八苦。

手前から歩き出す8:40。ほどなく舟山十字路着、管理の方から上は深いよと勧告される。旭小屋をめざし9時すぎ出発。沢を越えると車跡もなくなり早速ラッセルの始まり。うっすらトレースはあるが昨夜の20cmの降雪分はもぐる。

10時すぎ小屋に到着、ワカンを装着。で登りに入るのだが、20cmの下には踏み固められたトレースがある、でアイゼンに交換。ん〜青ナギまで辿り着けるのか?一歩一歩隠れたトレースを外さないよう高度を稼ぐ。時折青空が見え実にすがすがしい。ほどなく尾根に上がり、これなら案外進めるかもと俄然やる気が出てきた。この隠れトレースも見た目には分かりずらくなり、埋まると腿まで。こんな労働をしてるせいか、ここ一番の冷え込みなんて微塵もない。ヤッケは一日着ずじまい。

13:20立場山に到着、少し下ると念願の青ナギ。阿弥陀岳全景が見える、ウォーかっちょ良い!もちっと進みたいとこだったが、無名峰の大きさに心が折れる。昨夜は4時間も寝てないし、明日の晴天を確信し幕とする。軽量化で食事はジフィーズまたはカップ麺。で18時には就寝。いや〜寒かった!シュラフカバーはバリバリに凍ってる。

熟睡感は全くないが4時起床、6時出発。勾配が強いとトレースが分かり易い。これなら御小屋尾根もうっすらあるかもと期待してしまう。8時ころ?無名峰に到着、岩峰に圧倒される。ここからは本当にもぐってもぐって大変だった。雪はサラサラ、地団太踏んでたらどこまでもぐるんだって勢い。ちょっとした雪壁を越えるのが死に物狂い。後続のOZくんは息も乱れず上がってくる。下りは彼一人のラッセルだぞとほくそ笑む。

さあ、核心の始まりだ。慎重に行こう。P1、左から巻く。岩稜基部をサクサクと、と言いたいとこだが雪が多い。やっぱり乗っ越しは死に物狂い。P2、左から巻く。この辺で9時ころ。締まった雪や草付きでアイゼンが効いてサクサク越える。こ〜でなくっちゃ。でド〜ンとP3が聳えてる。どこから越えるんだ?大きく左に巻いて少しくだると雪壁が出てきた。トポでは、氷と雪のガリーやら、出だしの岩場が云々、などと謳ってたが、見るからにラッセル必至の雪壁。トレースあれば後続も問題ないっしょ、とダブルアックスでサクサク上がって行き、まだ続いてるのを見て、あ〜ここがザイル出す核心部だと気付かされる。

で、1ピン目でザイルを結ぶ。ここまでは7‐8mだが怖い思いをさせて申し訳ない。が、この雪、この傾斜、7‐8mくらいならノーザイルで登れるようにならないとね。1ピッチ目ますは程良く硬いのでアックスが効いて楽しい。次第に腿まで埋まってしまい蟻地獄。左の草付きでサクサク行きたいが、右の灌木で支点も取りたい。で、右方向へ、ピッチを切る。2ピッチ目、灌木で支点を取ろうと思うころには傾斜も落ちてるので、そのまま稜上に出る。ガリーなので日は当たらず、手足が凍る。安定したテラス様なのでザイルを畳む。休憩したかったが、トポでは頂上へはわずかと言うので先を行く。P4までのトラバースも案外悪い。岩も出ていて、雪がサラサラ。ここでもザイル欲しかろうに、だが今となっては出せないし、支点もない。スタンス・ホールドを教え慎重に上がってきてもらう。

P4か直下の岩場が極悪。岩が中途半端に出てるのでアックスが効かせられない。足もギリギリ嫌な音だけして決まらない。ちょい奥の雪壁はラッセルが酷く上がれないだろう、傾斜もきついし。ここしかないんだ!で膝も駆使して這い上がる。あとはラッセルで上の岩場に着く。ここで支点が取れればザイル出そうと思ったが、支点もないし、足場も安定してない。岩を避けてアックス振れば決まるから、頭の上にダブルアックス決めて足を上げろと励ます。風がないのが救いだった。

すると膝上ラッセルをこなし阿弥陀の山頂に出た!!12時。2m近くの道標は30cmしか出ていない。御小屋尾根も厳しそう。中岳沢のコルは目視できるし行者に下りることにする。これが酷いラッセルだった。岩場が怖いが夏道を追う。クライムダウン必至で緊張感この上ない。岩周辺はサラサラで踏み固まらず肝を冷やす。灌木があったので懸垂することにする。さらにもう1ピッチ懸垂。ややルートからはずれるがあっちの方が傾斜が緩くザイル回収しやすいだろう、など懸命に考えた。

20mほどアックス頼りにクライムダウン。もう1ピッチ懸垂してコルに下り立つことができた。ここは腿まで。中岳を越えるには時間がないし文三郎もラッセルかも知れない。懸垂をセットし樹林を下ってみるが胸までもぐる。沢筋は締まってる、シリセードチックしてみるが雪崩れる気配もない。傾斜によるが滑落もしなさそう、滑らなかった。で、ここを下ることにする。

行者も近い、あそこに行けば救われる。ザイルを畳み急勾配は私がトレースをつける。緩傾斜になったら、OZ行け!で15時行者に着いた。心底ほっとした。最後の核心、車の回収がある。タクシーでは美術館までしか行かないだろうから1時間の歩きと脱出できるのか?しかし、世間は翌日から3連休。除雪がなされてて、難なく車まで行ってくれた。チェーン着けてるのがオバカみたい。で、鹿の湯で心身をほぐして帰りました。

雪稜デビューには濃厚すぎ&難しかったね。

(記録:たまきち)


添付ファイル: file26.jpg 145件 [詳細]