山行記録/個人山行/2012-07-02〜05/北アルプス・北鎌尾根

Last-modified: 2013-05-14 (火) 13:01:48 (1865d)
山域北アルプス・槍ヶ岳 北鎌尾根
日程2012年7月2日〜2012年7月5日 
メンバーたまきち、その他1名

報告

北鎌行ってきました。数年前、春に湯俣から入ってキレットを越え穂高経由上高地に下山した。ちょっとした騒ぎを起こしたけど、充実した山行だった。雪のない夏にも挑戦したいルートとして心に残った。行くなら、湯俣から&ジャンダルム経由上高地へ下山、という構図が出来上がってた。しかし、単独では不安すぎる。メンツも見つからなかった。そこへ、Y崎さんが7月頭に5連休あると言う。渡りに船だ。


7/1は共に夜勤明け。この日に移動して時間を稼ごう、と思ったが大雨。あえなく2 日朝発とし、高瀬ダムから歩き出しは11時過ぎ。湯俣には13時半、橋を渡り最初の徒渉地点が14時。私は徒渉用にマリンシューズみたいので、Y崎さんはワラジで再スタート。やはり雪のない時期の方がへつったり、高巻いたりと困難が続いた。5m程の川幅の徒渉は6-7回あったか。どれも腿まででスクラム徒渉必至。一人じゃ流されるとこよ。晴天なのが救いだが、身を切る冷たさよ。高巻きの下りも悪いのなんの。岩ははがれるし、ぬかるんでて滑落せん勢い。3時間と読んでたがなんのなんの。丸5時間かかって千天出合。最後の徒渉も済ませるべく進んだが日没。なんとかテントを張りビールで乾杯は20時だった。速効夕食で22時には就寝、良く眠れた。


7/3 3時起床4時半発。すぐに徒渉、う〜〜堪えるぜ!ほどなくP2への登り地点、レリーフ発見。太陽も見え心が躍る。しかし暑い、夏山到来だ。踏み跡らしきはあるにはあるが、密藪すぎて判然としない。草付きとなると足が進まない。雪ならアイゼン・ピッケルでガシガシ行けるところだ。弱点をついて巻いてみて軌道修正するといった感じ。P3・P4・P5・P6と歩を進めた。槍まで抜けちゃうんじゃね?と勘違いするほど。

問題はここあたりから。北鎌のコルを過ぎたら少しは藪からも解放され、分かりやすくなると思ってた。甘かった。急峻になり、直登するのかトラバースするのか、究極の選択を強いられるが続いた。P8あたり?10時半からポツポツ降ってきた。懸垂2回でザレ場に降り立った。そこからが不明瞭だった。ルンゼを詰めるが正解だと判明したが、崩壊してて登れるどころではなかった。さらにトラバースし、草付きを詰めることにした。

丁度雨足が強くなり、滑る、寒い、怖い、先に見えない不安にかられながら、なんとかカッパを着込む。するとP9へのトラバースへの道に出くわした。でも、雨のガレで崩れるクズレル。心身疲れ果ててた。鞍部に良いテン場があった。14時だったが本日営業終了。

明日は晴れるのか、雨でも往路を戻るとは行かず、水もない(雪渓があり水は取れたか)ので抜けるしかない、追いつめられた環境下にいた。Y崎さんが焼酎を勢い良く煽ってくれて気が晴れた。


7/4 明るくなってからの5時ちょいに出発。朝焼けが綺麗、晴れだ!助かった。ありがたい。早速独標への登りだ。おおまかに右からのトラバースなのだが、独標の大きいことよ。直登なのか巻くのか右往左往してて、脆い岩壁に取り付いちゃった。いや〜これで3年は寿命縮めたよ。で、トラバースに続き卦蕕隆箴譴暴个道笋空身でリード。

9時半ころだったか。ようやく独標の頭をやり過ごし、尾根伝いにP11〜P14と越えていった。言葉で書くとなんてことはないが、どこも気の抜けない、岩やってて良かったと思うところだった。槍が遠い遠いと滅入っていたが、ようやく御膝下、北鎌平に到着だ。

12時半。槍の左稜線あたりから高度を稼ぎ、チムニー発見。なんとなく覚えのあるところだ。ザック背負って、ノーザイルなので緊張感この上ない!さて、続いて上のチムニー。ザイル出す?と聞かれたが、喉の渇きと、岩の硬さ・お助け紐あり、でフリーで抜けた。祠が見え隠れしてる!ようやく夢にまで見た、槍山頂に14:15着だ!誰もいない、感動も後回しに、そそくさと下山。MLに一報入れて。水も切らしてたし、緊張で口渇(+++)。生ビール1000円注文し、これを片手にNHKのインタビュウに答えちゃった。テント干しながら、お外で宴会。槍を仰ぎながら、これ最高っしょう!翌日は奥穂まで、6時に出れば良いか。深酒して爆睡した。〜


7/5 朝は真っ白のガス。カッパに身を包んだが雨ではない。8時半には南岳小屋に着いた。寒いし200円コーヒーでストーブも焚いてくれた。情報を聞けば、雪渓が多く残ってるという。ここまでも結構あった。傾斜がないから問題なかったが、北穂の登りにも残ってるという。いや、ここからの逃げ道はないという。アイゼン・ピッケル必携だとな。持ってないものは持ってない。北穂に行っても涸沢の下りは無理。天狗河原も無理。槍平までも300mの雪渓くだりがあるが、これが一番安全か。もっとも安全は稜線伝いで、奥穂〜西穂に抜ける・または槍に戻るらしいが、この天候で縦走続ける気は毛頭ない。

槍平への下りの詳細を聞き、慎重に下った。そこそこ雪も硬く緊張した。槍平に13時半着。上高地からの最終バスは18時。とすると、新穂高を17時には出ないと。いまから新穂高に向かっても16時半か。お風呂に入れないなんてことだけは避けなければ。幸い、食糧・酒、なにより時間がある。金もある、5300円で小屋泊。トイレ行くのに、トレぺもヘッテンも靴履かなくていい。夜はヌクイヌクイお布団で朝を迎えた。奥飛騨中崎の湯、最近できたお風呂。ここは最高。9時前には至福のひと時に突入。飛騨牛1500円(3切れ)の旨かったこと。こうして、念願だった夏の北鎌は幕を閉じたのでした。北鎌は冬ルートですね、夏には2度と行きません。 (記 たまきち)