山行記録/個人山行/2009-01-10/八ヶ岳・ 摩利支天大滝

Last-modified: 2010-03-16 (火) 23:25:02 (3138d)

山行記録/山行一覧/2008下期

山域八ヶ岳・摩利支天大滝
日程2009年 1月 10日
メンバーL.まるお、こーさかさん、たまきち、コグレさん、ユカタケ

記録

 1月の3連休は戸台へ行く計画でしたが、急遽予定変更して日帰りで八ヶ岳の摩利支天大滝へ行ってきました。摩利支天大滝へは数年前から毎年この時期に行っています。この時期はあまり人が入らなく滝の発達がちょうど円柱状に仕上がり、登りがいある滝に仕上がります。さらにアイスの季節に入ってから易しいルートから順に片付け、そろそろ慣らしルートにも飽きてくる頃でもあります。八ヶ岳にありがちな混雑も皆無で、傾斜はほとんど90度で氷も硬く、技術的にもごまかしが利かない滝。そういった意味でも今シーズンの自分のコンディションを確認するのに最適な場所となっている。

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 摩利支天大滝へのアプローチは美濃戸から出発し、行者小屋方面へ登山道を進み90分で南沢大滝出合、さらに40分で摩利支天大滝出合となる。いつも摩利支天大滝出合が判らなくなる、原因は摩利支天大滝出合の手前で登山道が2本に分かれてしまうから。目印は登山道が顕著な針葉樹帯へ入って20mほど進んだところに判りにくい分岐があり、右側(山側)へ進むと摩利支天大滝方面になる。分岐を直進すると谷あい付近を進むことになるので明確です。両方とも一般登山道ですが3年ほど前から直進ルート(谷沿い)がメジャーな行者小屋へのルートとなったようです。

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 出合へ着くと前夜に降った大雪でラッセルかと思いきや、年明けに入ったパーティの踏み跡が残っていたため、膝位のラッセルで済んだので今回は楽に入れました。今年の滝はどこも発達がよくないようで、摩利支天大滝も同様です。しかし気温が高いせいか他の部分で染み出しが多く、周囲の壁のツララが多い感じ。氷柱の右側が地面まで繋がっていなく、今回は左側を登ることに。見た目は去年より難しそうに見える。取り付きから見上げると垂直部分が長く難しそう。念のためスクリューを8本持って準備を整える。登っている最中は体がオーバーヒートするのでジャケットは脱ぎフリースで登る。

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 下部のスラブを登り氷柱の垂直部に左手のアックスを打ち込んだところで、1本目のスクリューをセットしようとしたが、スクリューを2回転回したところで表層が崩れスクリューを落としてしまった。思わぬミスで余計なパワーを食われるが、まだそれほど疲れていない。すかさず今度は確実にスクリューをセットした。楽に置けるスタンスはほとんど無く、ほとんどがモノポイント1本で乗り込む。一番厄介なのは腕の太さくらいの氷柱の集合体で、これは蹴り込んでもスタンスを作りにくく、モノポイントで氷柱の芯を狙って慎重に貫通させようにも、なかなか定まらない。平坦な1枚氷のほうがまだマシだ。4手ほど進み2本目のスクリューをセットする。分厚く硬い氷なのでスクリューをセットするといつも以上の安心感がある。安心感が生まれると、確実に疲労は溜まってきているがさらに上へ登る力が沸いてくる。さらに登り3本目のスクリューを打つ時に腕がパンプしてきた。パンプしてきたらレストの体勢へ。ノミ ックは本当にレストがしやすい。2段目のグリップに持ち替えてもピック角度は変わらず安定している。昔使っていたモンスターでは2段目を使うとすっぽ抜けそうな感覚があった。気分的にはアブミの最上段に乗っている感じ。でもノミックは全く安定している。1本のバイルに手を入れ替えシェイキングを繰り返す。少し回復したら1手進み各駅停車でシェイキングして登る。

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 3本目のスクリュー位置が足下1mを過ぎたところで4本目のスクリューをセット。この時両手の小指辺りは凍りつきグローブも曲がりにくくなっていたので、レストの際に腿にたたきつけ感覚を取り戻させる。あと数mで傾斜がゆるくなるので、残りの力をフルに使って垂直部を登り 最後の張り出した部分を乗っ越した。ここでようやく安心でき最後のスクリューをセットする。あとは終了点まで緩傾斜を登るだけ。終了点は右側の従来使っていた潅木に掛かっているスリングよりも下の位置にFixeのチェーン付きアンカーボルトが設置してあったのでかなり楽になった。アイスに総じて言えることだが同じ滝を毎年登っても毎回違う局面があって面白い。今年は特に氷の出来が例年と違うので楽しめた。

 トップロープ用の支点を形成しスクリューを回収し下降する。下降したら今回も楽しみにしている冷凍ちゃんぽん麺を火にかけ、体を暖め回復させる。-15℃くらいの場所で熱いちゃんぽん麺をススルのはこの上ない幸せだ。ぜひお試しあれ。

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 トップロープではこーさかさんのクオークが初お目見え。しかもちゃんと最初から研いできたので十分な刺さり具合で、前回よりも動作良く登っている。特にハイステップで乗り上がる動きが出来てきたので良かったと思う。こぐれさんもピックを研いできたけど先端を研いでしまったので、刺さりは良くなったけれど、ピックが短くなり寿命が・・・。ピックは背の部分を中心に研ぎましょう。ゆかたけはいつも通りスタスタ登る。たまきさんは僕のフルチューニングしたアズターで登るので刺さりすぎて抜けない病になっている。しかし登りは見事、さすがフリーやっているだけはある。重心は安定し手順良く登っていく。あとはペー ス配分を考えれば、すぐに上達していく感じ。全員3回くらい登ったところで終了とする。

 今日は他パーティはなく貸しきり状態、2009年の摩利支天大滝も存分に楽しめた。