山行記録/個人山行/2008-12-29/八ヶ岳・ 峰の松目沢

Last-modified: 2010-03-16 (火) 23:25:02 (3017d)

山行記録/山行一覧/2008下期

山域八ヶ岳・峰の松目沢
日程2008年 12月 29日
メンバーL.まるお、まるこ

コースタイム

7:30美濃戸駐車場出発

8:30取り付き(渡渉地点)

9:00取り付き出発→9:30F1→10:30F2→11:00F4・F5

12:00大きな岩小屋→12:50頂上直下ルンゼ地帯

13:40峰の松目頂上

15:30鉱泉へ降りる分岐→16:20赤岳鉱泉小屋到着(休憩)→16:50赤岳鉱泉小屋出発

17:30美濃戸山荘駐車場

記録

 峰の松目沢は八ヶ岳西面にあるにもかかわらず、あまり登られていないルートであるので、トレースもなく静かなクライミングが楽しめる。また、時間をかけて成長した無傷の氷を登ることは非常に楽しい。難易度は最大でも+程度であるが時期によってはラッセルを強いられ、今回の記録のようなルートを選択すると比較的長いルートとなるため注意が必要である。全員リードレベルのメンバーで行動するならば時間的な問題はないだろう。

 峰の松目沢の記録はあまりないのが実際のところなので、今回は少し詳細に記録を書くことにした。しかし今回登った峰の松目沢は白山書房「アイスクライミング全国版」とは異なる沢の可能性が高い。登ったルート図を示しておく。(赤線が今回登ったルート)

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 取り付き位置は標高2000m付近で北沢が大きく左に曲がった後、右へ曲がる地点から北沢を渡る。(北沢の北側へ渡る橋より手前50mあたりで渡る)登山道から見ると大きく右へ曲がっていく地形が読み取れる。その地形沿いにあるのが今回登った沢である。  峰の松目の頂上付近は登山道からも見ることができる。ルートは頂上直下の顕著なガレ場を目指す。登山道からは頂上直下の大きなルンゼのような地帯が見えるだろう。

 出合付近はゴーロ状であまり開けておらずまばらに木が生えている。北沢に流れ込む沢はいくつかあり、向かって左にも似た様子の沢があるので間違えやすい。沢に入ると数年前の台風の際になぎ倒された倒木がまだ残っている。小さなナメなど越え100m程進むと正面にルンゼがあるが、このルンゼへは進まず本流に沿って90度右に曲がるとすぐ右岸に6m75度ほどの滝があるが、ここも登らず、その先にF1があり2段10mほどのスラブと氷柱が姿を現す。氷柱自体は3mほどだが滝の落ち口が狭まっているので、登りにくい。またこの時は落ち口は凍っておらず雪なので最後の乗っ越しが不安定だった。

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 F1を越えると根こそぎ倒れた倒木の根がルンゼを塞いでいた。このあたりは雪の吹き溜まりになっていて膝上くらいのラッセルとなる。ラッセルで50mほど進むと正面右に10m90度の滝と正面左にゴルジュ帯へ入っていく50度6mほどのナメが出てくるのでここを進む。

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 ゴルジュ帯の左壁は大きくえぐられた形状をしていて岩小屋のようになっている。その後ゆるやかに右へ曲がり直進するとF2が現れる2段8m。F1とよく似た形状の滝で氷柱の高さは若干高く4mほど。

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 F2を越えるとすぐにF3チョックストン滝が現れるが、今回凍っておらず左岸の雪と岩の壁を登りまいた。F2とF3の間には潅木などが無く支点が取れないことからセカンドのビレイは難しいので、F2とF3は1ピッチで登った。F2の下部からF3の終了点潅木まで40mくらいあるので、途中敗退で懸垂下降する場合50mロープが2本必要である。この付近も吹き溜まり地帯で谷が深く薄暗いが、100mほどラッセルすると急に開けて明るくなり、正面にF4、F5が現れる。

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 ここまで来ると晴れた日は氷が解けるほど日当たりが良く、今回F5は表面が解けていた。F4は4m75度で階段状なので易しい。F5は6m80度で+程度。この時の氷の発達状態は十分ではなく、良いラインでつなぐにはトラバースを含んだ為+という感じだった。氷の発達が良ければさらに易しくなるだろう。F4とF5は50mロープでは1ピッチで届きそうに無かったので、F4とF5の間に潅木が1本あるので、これを支点にビレイした。

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 F5を越えると沢は開け右手に大きな岩小屋が見える。岩小屋を右手に見て沢を直進するとF6で6mほどのナメが出てくる。

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 このあたりまで来ると沢は開け、晴れていれば日差しはかなり強い。あとは登山道から見えた頂上直下のルンゼ地帯(崩壊)を目指すだけだ。いくつか雪壁や階段状の小さなナメが出てくるがロープの必要性はあまり感じない。

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 ルンゼ地帯に入れば足場はガレになるので、ひたすら直上する。高度で200m位は登る感じ。

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 頂上付近に着くと樹林帯になりそのまま直進し20mも進めば、登山道にぶつかる。以前来たときは赤テープがあまり見られなかったが、現在は新しい赤テープがいくつもあるので、大雪でトレースが無い時でも問題ないと思う。

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 ここから硫黄方面へ稜線歩き、距離的にはそんなに無いのだが疲れがでてきてやけに長く感じる。20分も歩けば樹林帯がひらけ阿弥陀・赤岳・硫黄まで一望できる絶景ビューポイントに到着。赤岳鉱泉も見える。上から見るとひとつの街のような印象だった。これから歩く硫黄までの稜線はアップダウンがけっこうありそうに見えるが、実際歩くとさほど登り返すような疲労は感じられない。峰の松目頂上から歩くこと2時間弱で赤岳鉱泉へ下りる分岐に到着。

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ここからは高速道路で日中にハイカーが踏み固めてくれた道は完全に平坦で歩きやすい。分岐から50分で赤岳鉱泉に到着。相変わらず賑わっている鉱泉小屋付近だった。ここで一休みして、40分後に美濃戸山荘の駐車場に到着。今日の行動時間は約10時間おつかれさま。