山行記録/個人山行/2006-12-23/天狗尾根

Last-modified: 2010-03-16 (火) 23:24:33 (3139d)
山域八ヶ岳・赤岳 天狗尾根
日程2006年12月23日 - 24日
メンバーL.OA,UY

 記録

ほとんど初めて、荷を背負っての冬季バリエーションに行く。事前にWebで報告書などを読んでみたり、会の経験者にも聞いてみるが、天候と雪の付き具合で随分変わりそう。好天で、難なく抜けられればいいのだが…。

12/23 朝出とあって結構なペースでは来たものの、予定の場所までは進めなかった。最初の河原歩きと尾根への取り付きでは、道が不明瞭なので少し迷い探したりする。取り付きからは急登でトレースもほとんどなく、ところどころちょっぴりラッセルさせられる。途中尾根に乗ると、赤布やテープがけっこう付いていて、明瞭になる。それでも、多少のヤブコギは強いられた。そして、もう大分、陽も落ちそうな頃、樹林帯の中で刃渡り尾根のようなナイフリッジっぽい所に出る。リッジを行くのかトラバースなのか樹林のある所を巻くのか、結構迷って偵察して時間をロス。結局、万が一とロープを出してトラバースするが、多分、ロープを出す必要はなかっただろう。そこを通過すると陽は落ちかけたので、その先のちょうど平らな所で幕営。夜は風がとても強くてトイレに行くのが億劫。でもとても寒い八ヶ岳において、それほどまで寒くはないのが幸いだ。今回、少しは軽量化とつまみは少なめ。夕飯にトマトチャーハンと簡単なきのこのクリームスープを作る。トマトチャーハンはたっぷり2回戦分作れた。

天狗尾根1.jpg

天狗尾根に乗ったところ。雪は少ないが藪っぽい。 (写真・コメントAO。以下全て同じ)

天狗尾根2.jpg

初日の予定を狂わせた岩稜。アイゼン付ければ何て事はなかった。

12/24 6:30にはテン場を出発。核心の岩峰帯は時折見えるのだが、そこまでが結構急な登りでひーこら。なかなか遠いのである。  やっとこさっとこ岩峰帯が現れる。まず、カニのツメが出てくるがここは容易で左を巻く。そのすぐ上は10mくらい?のちょっとした岩を登る。

天狗尾根3.jpg

やっとカニの爪が出てくる。ここまでが長い。

次にロープを出して岩場の右をトラバースしてから急なルンゼを効く所をダブルアックスでカンカンしながら登る(岩場にはフィックスロープがあった)。ルンゼが急でひーこらする。

天狗尾根4.jpg

WEB等でも有名なフィクスロープつきの岩場。トラバース気味に越えてルンゼを登る。

天狗尾根5.jpg

ルンゼをひーこらフォローするYU

そこから上は急な尾根上の雪面を上がり、出てくる岩峰を左に回り込む。回り込んだ裏側では左がスッパリ切れ落ちている。そこの切れ落ちてる上のバンドをロープを出し、トラバースしてからちょっとした岩を登る。岩を登ったところで一端切ってから、その上はバンド上に右斜上してまた雪面のリッジ上の尾根へ出る。

天狗尾根6.jpg

写真右下から登ってバンドを左上。そして右に抜けていく。写真で見る以上に下部は傾斜が強い。

そこに来るとようやっと大天狗が目の前に現れ、さてどこを登るのか…?と思いながら直下までの方向を迷いながらトラバースしてから直上してみる。が、ここは尾根上を直上してからトラバースと逆だった事が行ってみてから判明。この辺りのルーファイって難しい…。

天狗尾根7.jpg

やっと着いたぜ大天狗。

大天狗の直登はよほどクライミングができないと不可能なよう。解説にも取り付きは岩峰の右下をトラバースらしいが果たしてそれがどの辺りなのか…。トップのOさんが見た感じ、登りやすそうな右下の岩に取り付くが、違ったようで行き詰まる。怖いクライムダウンをして戻ってきて、どこがいいかと話し合い、もう少し右下のあの辺りの方が登りやすいのでは?となって行ってみると残置シュリンゲ発見!そこにランニングを取って、トラバースをして岩をのし上がる。私的にはここが1番怖かった。

天狗尾根8.jpg

大天狗の基部。どこでも登れそうだが・・・。

天狗尾根9.jpg

フォローで上がってくるYU

すると、次なる小天狗が現れ、そこまでは雪面をトラバースして尾根に乗る。小天狗は左を巻く。急な雪と草付きを登る。簡単だけど急だから、もうヘロヘロ状態なので疲れる疲れる。そしてそこを終えるともう岩峰帯の核心も終了した。振り返ると、写真でよく見る大天狗と小天狗の重なるような風景が、越えたなっと安堵感に変わった。

天狗尾根10.jpg

夕暮れの稜線。又やっちまったよ・・・

 そこからは稜線を歩く。竜頭峰にははしごがかかっている。その先の赤岳がでかい。まだこんなに登るのか?時間が…けっこうヤバイよと思う。でもここまで来て引き返すのは帰って時間もかかるだろう。どう考えても行者に行った方がいいようだ。これまでも時間は気にしつつ登ってきたが、大天狗取り付きの迷いでかなり時間を強いられてしまって、結果的には大遅延と化していた。赤岳は登らなくともトラバースで文三郎道へ行ける事が途中の分岐で判明すると、迷わずトラバースへと進んだ。しかし、トレースはなくて左は落ち込んでいるので、滑ったら最後。急いではいるけど慎重に、時折クライムダウンしながら文三郎へと逃げ込んだ。  行者に着くと17:30にはなっていて真っ暗。まずい、ヘッ電下山だ…。でもほとんど休めずひたすら動いたからもうヘロヘロ。肩と足が痛くて仕方ない。もう急いでも明るくはならないからと、行者で大休止。小屋の方が温かいお茶をサービスしてくれて感激。行きたかったトイレにも行けてスッキリした。行者では、ヘッ電下山するなら、少し遠回りしても赤岳鉱泉から北沢を下った方が、途中から林道になっていいという。そこで、赤岳鉱泉経由北沢で下山を開始した。  満点の星空と三日月の明かりに見守られながら、疲れを押してひたすら下った。考えてみれば今日はクリスマスイブではないか…。これは、思いで深いものとして残る山行となるだろう。

 してはいけないヘッ電下山、理由は色々あるけど、私なりに思うには…初日が朝出で、予定の場所に辿り着けなかった。樹林帯と稜線歩きがが思いの外、長くてその辺りを見くびっていた。岩峰帯でロープを出し過ぎて時間がかかった。などだろうか…。 充実感はたっぷり味わい、荷を背負ってのほぼ初めての雪稜登攀に満足はしている。しかし、荷物を背負って岩を登るのは大変だったし急登にも息が上がった。この辺りを克服していかなくてはと痛感した。 どちらかというと、体力勝負的なこの天狗尾根。次なるステップへの良い勉強になった。(UY)