山行記録/会山行/2009/総括山行/仙ノ倉北尾根敗退

Last-modified: 2010-04-16 (金) 12:35:13 (3168d)
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山域上越国境・仙ノ倉北尾根(敗退)
日程2010年 3月21日 - 3月 22日
メンバーL.こーさか、グレ子

コースタイム

3/21 土樽駅(09:02)-(11:29)吊橋(11:51)-(12:18)吊橋対岸-(14:32)小屋番ノ頭
3/22 小屋番ノ頭(06:45)-(08:10)敗退決定-(11:07)吊橋-(13時頃)林道入口

記録:

仙ノ倉北尾根は年明けから単独で計画を温めていた。誰もいない静かな尾根を馬鹿ラッセルしたいなーとか思っていたら、岳人のカラーページで紹介されてちょっとがっかり。自分の計画にもグレ子さんが加わり、ストイックさもちょっと薄まったりして。 当初は3/20-22の2泊3日で仙ノ倉北尾根-万太郎-谷川岳の縦走の計画だった。しかし天気予報は無情にも20日夜半からの荒天を告げており、急遽1泊で元橋に下りる計画とした。

(3/21) 前夜の強い雨は朝には弱まってくれた。今日の行程は短いはずなので、完全に雨が上がるのを待って出発する。林道途中でタカマタギへ向かう3人と別れ、林道を黙々と歩く。これがまたダラダラと長く、軽く足を潜らせてそれなりに疲れる。スキーのトレースが妬ましい。歩行開始から2時間以上も経って、ウワサの吊橋を発見。この橋、遠くから見ると支流との出合いの下流に渡るように見え、そうなるとこの支流も渡渉しないと北尾根に取り付けないわけで、ちょっと悩む。郡大ヒュッテまで偵察に行っても他に橋は見当たらず。石伝いの渡渉も昨晩からの雨で増水した川では有り得ない。橋に近寄ってみればまぁ大丈夫な方向に降りられるようになっていた。取り付きの雪を崩してワイヤーを潜り、両足を突っ張って橋を渡る。

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北尾根の下部は広いが上へ上へと進むだけ。一応コンパスを取って適当に登って行く。次第に部分的に踏み跡が残っている箇所がある。昨晩は恐らく雨だったろうから、土曜日に下部まで入ったパーティーのものか。
急斜面は続き、無線交信や休憩でザックを下ろすときには気を遣わされる。初日はリエゾン区間だからとナメてかかってたけどなんか疲れる。
2時間程で1,182mの小屋番ノ頭に到着。強風に雪が飛ばされて視界が利かないけれど、痩尾根の形状は明瞭に見られる。少し進んで左手に向きを変えるあたりの雪庇の下に土木作業開始。この時は視界が利かず、この場所を選んだのは雪庇下の平坦地を求めてのこと。先に進む予定だったらうっかりとそのまま進んでしまって別の尾根の下降を開始してしまっていたかも。
雪庇を少し切り崩し、掘り出したブロックで左右に壁を作る。強まってきた雪に打たれながらの作業にうんざりしているだろうグレ子さんを付き合わせ、まぁまぁ納得がいったところでテントに入っていつもの宴会。酒を半分も残して就寝。

(3/22) 天気回復を祈って3時に起床するも、外の風雪にモチベーションを打たれてテント内で様子見。5時半に覚悟を決めて6時出発予定で撤収を開始するとテントの掘り出しに時間を取られて6時45分に出発となってしまった。昨晩の新雪は50cmほどあり、幕営地からしばらく続く緩い痩せ尾根では腿までのラッセルとなった。鞍部から上り始めて暫くすると右手に薄い雪庇が発達している。反対側は氷化している部分があるのでアイゼン装着。雪庇に寄らないように注意して歩いても稜上に上がりすぎて足元から30cm位上に亀裂が走ることがあった。その度にもう少し下側にルートを取ろうとしたが、テカテカにクラストした層は一度では蹴りこみが決まらない。更に下側にルートを取ろうとすると新雪が固まらずに股まで埋まってしまう。トラバースの要領で前爪でステップを切りながらではペースはまったく上がらない。これではタイムリミットの11時山頂はとても無理。ノントレースの美しい稜線を前にして残念だけれども8時10分に敗退決定。

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(雪庇に亀裂が走る)


引き返し、空身往復の後続3人Pに道を譲る。暫くして振り返ると、僕達の敗退ポイントの先の立ち木で支点が取れる箇所ではロープを出していた。
テン場跡に戻るとテントの上を覆っていた雪庇が崩壊しており、この時間まで停滞していたら埋もれていた模様。こんなところに張ってはいけなかったんだねと反省。
ここからの下りも一部の急斜面で新雪がまったく固まらない箇所があって懸垂下降。一度ロープを出してしまうとついつい続けて懸垂。尾根を降り切るとまたまた例の橋を渡り、長ぁ〜い林道歩き。来た時より積雪が増えていて、最後の最後でワカンを使った。
車道では棒立山から戻っていたAKAさんが車で待っていてくださって、土樽駅まで乗せていただいた。感謝々々。

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事前に調べた記録とは大違いでド敗退。土樽駅で同宿になった足拍子狙いのパーティーは雪の状況の悪いことを予想して駒ノ湯に転進した程。凍った雪とフカフカの新雪の混ざった稜線はどこを歩いて良いのか良く分からなかった。惜しむらくは行程短縮でエスケープが許されない状況だったことで、時間が掛かっても良ければ進んでいたと思う。おそらく後続には直ぐに追いつかれたであろうけれど出来るだけ長く自分でトレースを付けたかった。敗退地点まで悩みつつも進んだのは、まぁ、勉強になった。雪山は先頭に限る。(こーさか)