山行記録/会山行/2009/夏合宿/金木戸川・打込谷

Last-modified: 2010-03-16 (火) 23:25:10 (2900d)
山域北アルプス・金木戸川・打込谷
日程2009年8月13日−2009年8月16日
参加者3名

コースタイム

8/12 22時東所沢集合ー翌2:30道の駅奥飛騨温泉郷上宝泊

8/13 8:00時タクシー利用8:25金木戸林道ゲート 8:45出発ー10:30(15分休)ー11:30第2のゲート(20分休)ー12:15中俣発電所で沢靴履き替え・撤退Pと歓談 13:00発ー14:45壊れた吊り橋

8/14 6:00起床ー8:05発ー8:30渡渉-8:50打込谷出合いー大休止10:00遡行再開-12:20瀞13:30ランチ 14:20仙ノ淵15:00-16:00ニ岐 16:30大きな釜ある滝16:50テン場適地

8/15 テン場1650mニ岐9:30発ー10:30 1740mニ岐-11:35無線交信1840mニ岐ー12:50ナメ滝35mをすぎた1950mー14:15ナメ連瀑帯2100m付近ニ岐ー15:25ナメ連瀑帯にテン場 無線交信

8/16 テン場6:30発ー7:00ニ岐2500mー7:30ガレ場2600mー8:20稜線2720m辺り小ピーク下部ー9:00下山開始ー10:05杓子平2450m〜笠新道〜林道ー14:05新穂高温泉ー平湯温泉ー22:40東所沢帰京(記録:ゆかたけ)

ゆかたけの記録

前夜発 地震の影響で東名不通にて中央道を回避すべく関越に入る。おかげで渋滞は回避。数時間しか眠れないとわかっていても、入山は興奮気味なのか3:30過ぎても飲んでしまう。屋内で仮眠できる快適な上宝道の駅に今年もお世話になる。

1日目 キラキラ木漏れ日が入る林道が入渓への期待へと誘う‥はずが、期待外れの曇り空。しかも昨年より手前のゲート閉鎖で気分は下り気味。更に、発電所で沢靴に履き替えてると、ぽつりぽつりと雨。するとそこで新潟大の学生PとブナのPの撤退に出合い、吊橋辺りで渡渉できず、水流に流されたと聞く。またもやあの鬼門の場所かと、かつての撤退時や昨年は丸太を冷や汗もので渡って超えた濁流が蘇る。今回は時期も2週遅く、雨も3日前降ったきりで、この好条件にあの難関はウソのように遡行できてしまうのだろうと期待していたが、水量が多いなんて‥!雨に打たれながらの破線道歩きは、ぬかるんで悪く吊橋に着く頃、服は濡れきっていた。吊橋に着くと快適な砂地のテン場が浸水、やはり水量が多い?と思いきや、先行Pが対岸にテントを張っているではないか。昨年はとても対岸には渡れない程満ちていたことを思い、水量は少ない!と判断された。しかし渡渉ポイントは容易いとは思えず本日は行動終了。テントで雨音を聞きながら、神様、入渓できます様にと祈ってしまった。

2日目 晴れ。青空に高い雲と光る水流、嬉しい朝だ。渡渉ポイントは難なく岩伝いにあっけなく渡り10分程でニ岐が見えてきた。打込谷出合いだ。

uchi2.JPG

←打込谷出合F1付近での徒渉

ニ岐直前で第2の渡渉ポイントに遭遇、左岸にザイルをフィックスして1人ずつ渡る先行8人Pをしばし待ちつつ、この流れにトップでザイルを張れるかな、K村さんなら大丈夫かな、中間の流れが早いななどと懸念しながら待つ。ところがなんと!ザイルは残置であった(何故誰が残置?と不思議に思うが、数日前に双六で救助要請があったと後日聞いた)。ニ岐のエメラルドの水面にご機嫌となり1時間ニ岐でくつろぐ(実は竿出し)。歩き出すと大きめな岩が多い中、渡渉も難なく進んでいく。突然、K村さんが走りだして後退、振り返ると後続の2人Pの1人が足を岩間に挟まれ転んで頭が水面についちゃいそうになっていた。手助けにいくその素早さに感心する。10:40ー11:35 18m滝の釜でまたもや小休止(収穫なし)、その滝を右岸から巻くが、まるで道がついてるかのような巻きであった。

UCHI.JPG

←F2 18mの滝(巻き)

12:10右手に糸状の見事な滝を2つ見送る。1ヶ所対岸に渡るのに飛んだりもするが楽しい限りだ。12:20瀞が見えてきた。右のバンドに上がってみたが先が進めず、左岸を巻くが、これまた明瞭。この瀞はちょっと泳いでみたかった。

uchi3.JPG

←階段状の滝(ここから泳ぎで取り付き)

12:55大きな釜に腰まで浸かり冷えたので、13:20ー50南にカーブした辺りでラーメンを食べながら日差しでくつろぐ。14:30いよいよ仙の淵がみえた。丸太を伝って左岸からあがり、クラック伝いに滝の落ち口付近までK村さんがトップで上がり、残置ハーケンを頼りにお助けをだしてもらう。豪快な瀑を横目に見ながら、数m先に降り立つため、そのハーケンにフィックスした補助ロープで懸垂をセットし、トップの川村さんがフラれてしまったときはドキドキしたが、重荷でもバランスを崩さずクリアした。私とT地さんは空身で続く。しっかりしたホールドに突っ張り気味で行けばとわりと問題ないのだが、補助ロープがあってこそという感じ。そのすぐ後にショルダーで乗っこす箇所、スメアであがるスラブなど、ちょっとイヤな感じだった。川村さんは難なくペタペタとあがり行ってしまうので、呼び止めてここはお助けを求めた。15:15核心部を巻いた2人Pに抜かれていた。続く快適なナメ滝は右岸側を歩く。16:00きれいなニ岐にみとれて休憩後、支流側から上がって横切り、大釜15mを右手に見ながらプチ巻きして釜を覗く頃16:30になる。核心部を終えてあとはテン場を探すのみ。17時前に行動終了。その夜は快適な焚火を堪能し、枝の隙間からみるみるうちに増えていく星に感激しながら酒がすすんだ。

3日目 晴れのち曇り。9:30快適なテン場を後に9:50ナメ滝がエメラルドでまた嬉しい遡行。もう難関はないと思い、余裕たっぷりのこの日は足取りも軽くはしゃぎ気味。いくつかインゼルを過ぎながら岩をひろっていく。12:00すぎた辺りからからきれいなナメがでてきて、だんだんスケールが増して、滝はやがて幾重にも連なるようになり、開けた渓は連瀑していく。見事だ見事だと写真を撮りまくる。残念だったのは陽がささなくなってきたこと。振り帰ると黒部五郎岳が時折雲間から見えた。 13:40ニ岐は400mトラックほど?のナメの大地が広がりを魅せる。次第に美しさは川幅を狭めながらもまだまだスケール十分で、両サイドは低木草原になり花畑を魅せ始める。難所がないのでK村さんはどんどん行くが、何度も立ち止まり留まりたい気持ちを抑えながらついていった。奥のニ岐をすぎてナメ連瀑が終わるニ岐手前でテン場を決めた。やや傾斜があり、ガスがでてきてしまい、薪も少なめだが、周囲はお花が咲き左岸は滝を魅せるテン場。焚火を囲んで残り少ないお酒が尽きる頃に雨が降り出し撤収した。みんな小梨平で飲んでるだろうと噂しつつ、この雨で明日ガレが不安定になるのかな、ガスが晴れてるといいな等と思いながら就寝。

4日目 晴れ。4時起床時はまだ雨が残るが程なく止んだ。6:30テン場を後にする頃、雲が切れ景観が晴れてきた。これから辿る標高差400mの詰めがよく見える。左方に岩場が見えるが、地形図を見ると程よい傾斜を辿って詰められそう。ニ岐手前までは右を進路にと考えていたK村さんも、ニ岐で右は急傾斜なのを受け左へと進路を取った。その後のガレ場は、私が何度となく石を落としながら行くが難はない。右の方がなだらかな詰めだったかな、でもこっちの方が稜線に近いと思いながら、ふと見上げると登山道に人影。稜線に立つとそこは、登ったガレ場とは異なる低木と草原の景観が広がっていた。改めて歩いてきた渓を振り返る。私は沢靴のままだが皆はアプローチシューズに履き替え、暫し稜線を堪能し、後ろに構える笠ヶ岳を振り返りつつ下山。杓子平へ辿る道はまさしくお花の小路で、感激しては幾度も振り返ってしまった。後はひたすら暑い樹林を下り、自らの匂いにすれ違う人に申し訳ない気持ちになりながら下った。アルプスの渓は開けていてスケールも大きく、感激であった。初日に行程を稼げなかった時点で、小梨平集中はあきらめ、無理せず渓を楽しむことになった。交信や集中に参加できず、合宿としては欠けた感があるも、他Pの行程を想像しながら歩み素晴らしい4日間であった。リーダー、T地さんお世話さまでした。 (ゆかたけ)

T地の記録

私にとって初挑戦となる北アルプスの沢登りにK村代表、T内君と三人で行って来ました。久方振りに沢泊を含むロングコースということで期待一杯と迷惑掛けないかと心配半々でしたがゆったりしたペース配分に体力的な不安も無く、開放的でスケールの大きな沢歩きを堪能できました。

前夜激混みの中央道を避け関越道経由で安房トンネルを抜け奥飛騨の道の駅で仮眠、予約のタクシーで金木戸林道ゲートに向かうが第一ゲートで降ろされ長い林道歩きとなった。金木戸林道終点(広河原)から出会いに向けて出発すると新潟大学の4人パーティ、ぶなの会の方達の引き上げにバッタリ、出合の状況が相当悪いようだ。山道も何時になく悪いとのこと慎重に残置のロープ等を使用させてもらいながら打込谷出合下流の吊橋へ、吊橋付近では対岸にタープ一とテントのパ−ティ一一組が頑張っていた。早速に状況偵察をしたがK村さんは対岸への徒渉地点に行く迄の間を高巻きにするか水流沿いにするか判断されたようで雨の中岩小屋らしき場所をテント場とした。

一晩中小雨だったが幸いに朝には雨も上がり行動開始、水流沿いのルートで徒渉地点に向かう、前日気になった地点も思ったより簡単に通過でき「ホッ」とした。打込谷、双六谷へは対岸へ徒渉しなくてはならないがザイルがフイックスされており先人に感謝しつつ使わせてもらう、打込谷へは私達の他に後続の2人パーティが入ったので都合二パーティが前後して遡行することになった。天候も回復し日差しも出るようになったが水に入るとやはり冷たいものがある。K村さんの的確なルーハイ、T内君のナビゲーター意気もピッタリでさすが師匠と弟子、私は美しい景色を写真に撮りながら後ろからついて行くだけでした。遡行中流れが強く徒渉や滝の登りに躊躇する場面が数箇所あったが慣れてくるとこつ見たいなものがあり思い切り良く「ザブン」。

谷一番の釜を持つ滝を巻いた付近の砂地をテント場とし、流木を集めて豪勢な焚き火とお酒・沢音・明日の天候を保障する満点の星空に沢の醍醐味を久方振りに味わいました。・・・・・沢は楽しいですね!!・・・・・

今日はこの打込沢の悪場を過ぎているので後は美しいナメを詰めあげるだけと思っていたが行けども行けどもナメと小滝の連続、やはり北アルプスの沢はスケールが違う・・・・・二俣を過ぎ、奥の二俣を過ぎてもまだ続く・・・見えていた稜線がガスに隠れ現在地が特定しづらくなった地点で滝が出てきたため早めのテント場と薪探し、ラジオは明日の天候晴れ予報でしたが、低気圧の影響か時折小雨が通過していた。天気予報どおり晴天の中、稜線に向かうがまだナメ滝の連続、やっと水が無くなりガレ場、ナビゲーターはこちらのルートをとると100m違うと読図する、確かに落石に注意しつつ登ると登山道の鞍部に着いた。後は稜線通しに笠新道を新穂高に向かうだけである。

打込谷はガイドブックによるとゲートから笠ケ岳経由新穂高まで一泊二日 3級となっており最後の詰めは藪こぎをして北西尾根経由笠ヶ岳小屋またはガレ経由笠ヶ岳小屋に出る様に記述されているが私達のルートの方がすっきりしていると思う。また、一泊二日ではただ登るだけ、素晴らしい景色がもったいない気がする。 「・・・K村さん、T内君素晴らしい沢を有り難うでした・・・またの機会を楽しみにしてます。・・・」 (T地)