山行記録/会山行/2008/春合宿/鹿島槍ヶ岳・東尾根

Last-modified: 2010-03-16 (火) 23:25:00 (2959d)
山域北アルプス・後立山連峰
日程2008年5月3日−5月5日
参加者2名

コースタイム

5/3
大谷原駐車場(6:00)→(06:20)東尾根取り付き→(09:28)一ノ沢の頭→(10:40)2,100m付近→(12:05)2,200m付近
5/4
幕営地(05:00)→(07:42)第二岩峰基部(10:00)→(10:45)岩峰上部→(11:30)鹿島槍ヶ岳北峰→(12:18)南峰→(13:40)冷池山荘
5/5
08:00~冷池山荘(05:15)→(10:10)赤岩尾根登山口→(10:45)大谷原

記録

5/3
前日は午後半休を取って早めに大谷原入りすることが出来、6時に出発。2月には本来の取り付きより手前から上がったが、今回はトレースもばっちり、赤テープを確認して東尾根に取り付く。出だしは予想通りの土の斜面で嫌になる。尾根に上がると雪と藪のミックスを黙々とこなし、暫くして本日の先頭に立ったようだ。

2月に4人で7時間以上掛けた一ノ沢の頭までの行程は、ラッセル皆無で3時間半で消化してしまった。ここから稜線は痩せて来て、トレースがあるにしても緊張する。下手にステップを切ろうものなら反対側に踏み抜きそうだ。

二ノ沢の頭は11時くらいに到着し、まだ時間があるので先に進んでおくことにする。ここからの長いトラバースは気温の上昇もあって雪が崩れやすくなっており、一歩ずつ踏み固めながら進む。トラバースの終点に小さい岩壁があり、その手前にはテント一張りがちょうど収まる良い場所があった。第一岩峰基部まで進むか検討したが、上に行って張れずに降りてくるのは大変なので今日はここで終了となった。自分としては腐ってきた雪が怖くなってきたところだったので、この判断には胸を撫で下ろす気持ちだった。

「危ないからアンザイレンしよっか」なんて言いながら宴会をしていると二ノ沢の頭には続々とテントが広げられている。こちらに上がってくる者は無く、明日のトップは確信、かなーりの優越感だ。

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(初日のテント。ワインで余裕なんだな〜)

5/4
(5/4) 3時起床。食事を済ませているとテント脇が騒がしい。ありゃ、先行を許した?しかも1つ2つのパーティーではない。慌てても後の祭りで撤収していると続々と脇を通り過ぎてゆく。爺南尾根PのSSさんが冷池で確認したところ、先頭は3時50分に二ノ沢の頭を出発したそう。おとなしく渋滞に飲み込まれ、第一岩峰基部で1時間待ち。

1ピッチ目こーさかリードは特に難しくもなく。浮石が多いので落石には注意を払った。しかしピッチ終了点手前で先行Pのセカンドを待ってしまい、安定していたとはいえセルフを取らずにいた。たまきちさんから、この場合は場所を空けてもらってセルフを取って、ロープの引き上げを済ませておくべきと指摘される。そしてツルベで交代した2ピッチ目のビレイはザックを背負ったまま行っていたら、矢張り渋滞待ちでビレイヤーが疲れてしまった。

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(第一岩峰は既に混雑)

第一岩峰から第二岩峰取り付きは長いトラバース。これも階段ステップが切ってあり問題ないが、時々シュルントの通過で踏み抜いてしまう。 そして第二岩峰基部は5パーティー待ち。一緒に待っていた人が「どーれ、お手並み拝見」なんてのんびりしていて、春山のお祭り気分。核心の凹角を苦労してクリアして行く人を見ると我が事のように嬉しい。
2時間半待ちの末の我々の番はたまきちさんトップ。記録ではアイゼンを脱ぐトライもあったが、たまきちさん判断でアイゼンを着けたままで行くことにした。しかし私がロープの整理を怠っていたため、出だしからロープが出ず、後続Pに解いて貰ってのトラブル。さてピッケルを背中に仕舞って私の番、なにしろ2時間半も人の登りを見てきたので核心までは困難も無く進む。凹角の下で足を上げるのもOK。ここからのマントルが難しく、多分あるはずのホールドを掴めずに残置スリングを掴んでゴボウで越えてしまった。

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(第二岩峰、「ピザでも取るか」なんて言ってました)


やれやれ、ロープを仕舞い、着込んだ防寒着を脱いで、あとはもう快適な尾根歩き。北峰への登りのあたりで大分脚の疲れが出てきたが、先行Pを抜くくらいの力は残っている。冷池山荘の手前で爺南尾根Pが迎えに来てくれて合流を祝う。賑やかなテン場での大宴会はアホテンを追い出されても23時くらいまで飲み続けた。

5/3
3時起床。今日は爺南尾根と一緒に下山する。鹿島槍から見えた赤岩尾根への夏道は明確なトレースが出ていたので、赤岩尾根の頭まで上がらずにこちらを使うことにする。気温も低くアイゼンが効き歩き易い。3月のような酷い踏み抜きもなく、またところどころの急斜面も覚悟の上だったので、苦手な下りは細かくステップを切り足して降りた。高千穂平らから下は夏道と藪と雪のミックスで歩き難く、適当なところでアイゼンを外す。
KSさんの様子がおかしいとSSさんが休憩を勧めていた矢先、KSさんが転倒して足を痛めてしまった。あれこれと応急処置をして、ゆっくりでも自力下山できそうなのが幸いだった。最後まで気が抜けない藪混じりの急坂だったが、林道まで降りれば一安心でMAさんと二人で先にA車の回収に向かう。大谷原に戻ってきたときに小雨がぱらつくというタイミングで、天候に恵まれた合宿だった。

感想: ルート上には階段状のステップが切られていて拍子抜けした。そのトレースと終始穏やかな天候に助けられたことも大きいが、事前に同一山域に数回入っていたこと、杓子や爺ヶ岳より荷物を軽くしたことから体力に不安無く臨む事が出来た。実際、ラッセルを頑張った3月の爺ヶ岳東尾根よりは楽と感じた。
二日目をトップで抜ける権利を得ながらみすみす逃してしまったのは大変に残念だ。これは次回の教訓としたい。岩登りの部分はただただ楽しい。空荷で難しいところより、装備一式背負って抜けてゆくルートが自分の嗜好に合っていると感じた。

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(南峰にて)

反省点: 1) GW後半ということでトレースに大いに助けられた。ラッセルや、斜面のトラバースに自分でステップを切って行くとなると今回とは比較にならない体力と気力が必要だったであろうことが、今年の2月や3月の山行から想像できる。そのような状況で行動するならば根本的なところで荷物の軽量化を図らなければならないと感じた。少ない道具での遣り繰り、寝具の省略の見極めなど、繰り返し行って自信を持って装備の簡略化を行えるようにしたい。
2) マルチピッチのルーチンワークが身についていなかった。第一岩峰1ピッチ目終了点での待ちや、第二岩峰のリードのビレイ前にロープを整理しておかなかったことは、一人でイメージトレーニングや越沢などで繰り返し練習して時間短縮を図らなければならない。
3) 登攀用具の扱いの習熟が十分でなかった。キンクしたロープを片手で解けないこと、回収したスリングがギアラックから垂れてしまいアイゼンで踏むなど、事故に結びつかねないトラブルが発生していた。自分にとってやり易い手順を体に馴染ませておく必要があると感じた。
4) 早出は基本。下山後に聞いた話だと5/4に第二岩峰を抜けたは良いが時間切れで岩峰のすぐ上で幕営したPもいたそうだ。
5) 怪我人への対処方法を知らなかった。折角テーピングテープを装備しているのだから知識を仕入れておくべき。
6) KSさんの体調不良はその前にも見られ休憩によって回復していたようなので、それを考慮して本人の「大丈夫」の弁は差し置いてもこまめに休憩を取ったほうが良かったように思う。~(こーさか)